ドクターのミニコラム・嗅覚は眠らない。

「色つきの夢を見た」という話を聞く事がありますが、夢にニオイがついていたというのもよくある話です。

 

おいしそうなニオイのするご馳走が並んでいた、すごくいい香リのする花が咲いていた……などと、夢の中でニオイを感じた事がある人も多々ある事でしょう。

 

夢になぜニオイがあるのかは、明確しませんが、鼻(嗅覚)は、眠っている事例でも知覚しています。

 

鼻そのものは呼吸器なので、眠ると合わせてその働きまで眠ってしまうと、言うまでもなくたいへんな事になるのですが、嗅覚が眠らないのにはわけがあるのです。

 

それは嗅覚が人間の生存本能の警報器的な役割を担っているから。

 

生命を脅かすような危ういなニオイが漂ってくると、嗅覚は直ちに危うい信号を大脳に送ります。

 

例を挙げると、深夜、眠っている間にガス漏れがあったとします私たちの体は眠っていても嗅覚は働いているので、ガスのニオイに気づく事が可能なのです。

 

よくご時世劇などで眠っていたはずの忍者が、敵の気配を察知するやいなやガバッと飛び起き、敵を掃討する……などというシーンがありますが、これも寝ずの番をしている嗅覚がリスキーを敏感に察知し、警戒警報を発するからと思われます。

 

夢の中でニオイを感じるのは、実のところにニオイが漂っていて、眠らない鼻がそれを感じて夢に影響を与えているのではないでしょうか。
諸々なニオイを眠っている人の周辺に漂わせるという実験をしてみれば、ニオイと夢の関わリが明確するかもしれません。